トミ ウンゲラー 武田秀雄  二人展


Exposition

TAKEDA Hideo et Tomi UNGERER

TAKEDA Hideo et Tomi UNGERER

 

  4年前、フランス アルザス州の開発公社の理事長が武田の個展をアルザスで開きたいと日本へやってきた。
彼は武田のことをまったくしらなくてトミ ウンゲラーから言われたので来たとのことだった。
それから、紆余曲折をへて今回アルザス州政府のCEEJA主催でトミ ウンゲラーとの二人展という形になった。
 
12月10日から23日まで コルマールと言う人口10万ほどの古い街で行われた。
会場は町の中心のサンマルタン大聖堂の前にあるランシアン ・コール・ド・ガルドという古い建物だった。
コルマールはクリスマスのメッカでありこの時期ヨーロッパ中から人が押し寄せているために子供づれで展覧会場に来る可能性 があるのでエロ、グロの作品は出品できなくなった。
トミも武田もエロやサディスティックな作品が多いが仕方なく無難なものを出品した。
 
 

10日、昼12時のオープニングにはTV、新聞などが多数つめかけて会場はいっぱいになった。これはトミの知名度によるものであった。

日本ではすっかり忘れ去られた過去の人であるのに、ここヨーロッパでは絶大なる力を持っていた。あまりマスコミにも出ないだろうに絵に興味の無い人もみな彼のことをよく知っていた。
  トミは武田よりずいぶん早く会場入りして、TVや新聞のインタビューやオープニングスピーチで人を笑わせながら陽気にやっていた。
しかし実は体が悪い。心臓を3回も手術をし、片眼を失明し、前立腺癌と、病気のオンパレードで自宅から出られない。無理をしてこのオープニングのためというよりは武田のために70キロ離れたストラスブールからやってきた。この日の2日後に残った片眼の手術をするという状態なのに。
オープニングの乾杯をして10分もしないうちに主催者は他の客をほったらかしトミと武田を会場から引っ張り出し車でレストランに直行した。
 
やはりトミの体が心配でだったのであろう。通訳を交えて6人だけの会食だったがトミはよくしゃべった。
久しぶりに人前に出たせいかハイになっていた。ニューヨーク時代のことやアルザスのナショナリズムなどが話の中心だった。
また、トミは武田には来年、ドイツの出の展覧会に参加する事やウインターリンデン美術館のグリュネバルトの絵を武田風の解釈で制作することを半強制的に約束させた。
 
  後日、ストラスブールのトミ ウンゲラー美術館へ行った市内の良いロケーションでステキな美術館だった。街並みに合わせたヨーロッパ調の建物の中は現代的に真っ白にリニューアルされたニューヨーク風。デザイン的なディスプレイで彼の絵が飾ってある。
子供時代のものからニューヨーク時代、絵本 立体作品など十二分に見ごたえのあるものだった。
それともに客の多さには驚いた。ヨーロッパ各地から来ているようでトミはこの地では今なおキングだと思い知らされた。
 
現在の日本においてはトミは若い女性達の間で絵本作家としてしか知られていない。
しかし彼はニューヨーク時代を中心とするハードなイラストレータだ。そのころを知る日本人は60代にもなっていて以後の年代にはトミの本当の凄さを知らない。
14年前、武田はトミに始めて合う前に、日本でトミの再評価をしないかと出版社を巡った。以前、彼の本を出版していたところも特集を組んでいたところもまったく興味を失っていた。
しかし、トミのヨーロッパでのこの存在は何だ。武田ですらおどろいた。

日本はもっとトミ ウンゲラーを知るべきだ。
 
     
     
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アートとユーモアで結びついた
トミ・ウンゲラーと武田秀雄

アルザスと日本がひとつになった展覧会


芸術的なイベントが昨日コールマールのコールドガルドで開かれました。
トミ・ウンゲラーが日本の風刺画家(イラストレータ)武田秀雄を紹介したイベントです。展覧会は22日までです。


彼らの作品は熟達したデッサンとしんらつさで結びついて高く評価されています。トミ・ウンゲラーはCEEJAによって催されたプレオープンで武田秀雄を<<「武田は真に日本のエスプリを表している」日本の弟>>と紹介しました。


トミは首のまわりにピンクのマフラーをし、黒く大きなサングラスをかけ、杖で大きな体を支えながら説明しました。
「ロンドンのブリティシュミュージアムで見た彼の展覧会は私を魅了した。
外国のアーティストを紹介するのは私のミュージアムの目的でもある。そこは外国人のために開かれている。デッサンはミュージアムの私生児である。けれどもそれは偉大で伝統的なフィン川の中に結びつく。」
そして彼は付け加え言いました。
「武田秀雄は真に日本のエスプリを表現している。しかもそれらの表現はモダーンである。」
武田秀雄は長い年月トミ・ウンゲラーに対して大きな尊敬を捧げているということが判明しました。
「彼は私にとってインスピレーションの源です。それは並外れた漫画家であり、アーティストである」と日本人の武田氏は言いました。
武田:
「私の目的、若いころのそれは彼に到達するためのみに描くことでした。現在は少し夢がかなった。」
記者:
「感動しますか?トミ・ウンゲラーさん?」
ウンゲラー:
「大変感動しています。それと自分のミュージアムを持ったことも。
また、すべてのアーティストが私のように自分のミュージアムを持つべきであろう。多分各々のアーティストは天国にミュージアムがあるのではないでしょうか?
私は思います。なぜ自分なのか?」

挑発する二人のアーティスト


SEEJAのアンドレ・クライン氏はこのプロジェクトについて、
トミ・ウンゲラーは我々に武田は日本の無二の分身であると伝えてきた。それから2年かかってこのような運びとなった。


ナカムラ・アサミ (中村朝美 SEEJA本プロジェクト担当)は 無二の親友であるこれら興味深い二人のアーティスト達の発言を見逃さなかった。
武田は大勢の観客に作品を披露したが、そこで トミに「今はクリスマスなので私のエロティックな作品を展示することができませんでした。トミも同じでしょ」と言いました。
トミは同意し「あなたはとても美しいエロティックな絵を描いている。ここでそれを紹介できないのが残念だ。
いずれここアルザスで発表する。
フライブルグでのあなたの展覧会(時期未定)ではどんなものでも発表することができる、ここアルザスはフライブルグ同様とても開かれているのに残念だ」と苦笑いしました。
「すべての生きている人間たちは笑いと一組のお尻を持っている」とトミ・ウンゲラーは語りました。